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2025/08/24

8/24巻頭言『ファースト・こっからここまで』―そんな基準は一瞬にして変わる」その➁

 「問題」とされたのは「外国人」だけではない。参政党の神谷代表は7月9日、北海道函館市の街頭において「高齢者を無理やりチューブにつないで生かす必要あるんですか。そんなに何百万、何千万円かける必要ありますか。そんなに我が国にお金余っているんですか」と訴えた。参政党は公約として「終末期の延命措置医療費の全額自己負担化」を掲げていた。つまり「(延命治療が)国全体の医療費を押し上げる要因の一つ」だと訴えていた。だが、それは事実か?二木立(にきりゅう:日本福祉大名誉教授:医療経済学)さんは「『終末期』の定義はないが、死亡前1カ月とするなら、その医療費が国の医療費全体に占める割合は3%程度にすぎない」と言う。「死の直前」に使われる費用が医療費全体を押し上げる可能性は厚生労働省も否定している。さらに二木さんは「延命治療は人の生き方、生きる人の尊厳の問題。医師ら専門家が丁寧に付き添ったうえで、本人や家族が揺れながら決めるもの。それを費用、つまり金の問題と一緒くたに考えることは、一般的にあり得ない。『人を殺してはいけない』と同じくらい当たり前のことだ」と反論されている。その通りだと思う。
 しかし、この公約に多くの若者が賛同した。だが、彼らもいつか年を取り、終末期を迎えることになる。その時「自分事」としてどうするのか。「お金持ちは最期まで医療が受けられるが、そうでない人は勝手に死んでくれ」で納得するのか。それに自分の番が来た時、お金に余裕があるという保障もない。この他にも「発達障害など存在しません」や「発達障害の大半は子供の個性にすぎません」、「LGBTなんかいらない」、「性は男と女しかない」。「ジェンダーフリーとかいらないんですよ」などという妄言が語られていた。
 「ファースト」は、世界の一部分、人類の一部を切り取った「枠組み」に過ぎない。つまり「こっからここまで」に合致する人だけを「選民」し優遇する。当然そこには「普遍的価値」は存在しない。「こっからここまで」と限定する限り、基本的人権、いのちの平等性、公正や公平、さらに多様性などは認められない。
 しかし、大切なのは「そんな基準」は直ぐに変更されてしまうということである。それは歴史が証明している。ナチスドイツと戦った牧師のマルチン・ニーメラー牧師が戦後、次のような言葉を残している。

つづく

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