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2026/02/22

2/22巻頭言「家族機能の社会化 “助けて”といえる街へ」

(先日NHK総合の『視点・論点』に出演した。これはその時の原稿)
 私は、北九州市において長年ホームレス状態の人や困窮者、子どもなどの支援をしてきたNPO法人抱樸の代表です。
 マザーテレサは「世界平和のために何ができるか」との質問に「家へ帰って、あなたの家族を愛しなさい」と答えられたといいます。身近な家族を愛することが世界の平和につながる。この答えに多くの人がうなずかれたと思います。「家族や身内」の支え合いを大切にしてきた日本社会においては一層そうだと思います。しかし、実は今日の日本社会はそれが困難になりつつあります。2022年に内閣府男女共同参画局が「結婚と家族をめぐる基礎データ」を公表しています。今から45年前1980年標準世帯と呼ばれる「夫婦と子ども世帯」は42%で第一位でした。次に三世代同居が19.9%。そして第三位は単身世帯で19.8%と続きます。一人親や夫婦のみ世帯を入れると八割以上の世帯が「家族との同居世帯」でした。
 しかし40年後、2020年には「夫婦と子ども世帯」は25%となり第二位、三世代同居は7%で最下位となりました。一方で単身世帯は38%で第一位です。家に帰って家族を愛そうと思っても、家には誰もいない。そんな世帯が最も多い。それが現状です。2050年には単身世帯は44%を超えると予測されています。
 2016年に内閣府が日本、アメリカ、ドイツ、スウェーデンの国際比較調査を実施しています。「60歳以上の単身者が頼れる人は誰か」について、どの国も「別居の家族に頼る人」が最も多いことがわかっています。当然な感じもします。しかし、友人となると他国では五割程度あるにも拘わらず日本人は二割に留まっています。近所の人に相談する人は、他国の半分以下で15.8%。意識の上では家族、身内に頼りたい。しかし、現実は肝心の家族がいない。それが今の日本の現状です。
 ヤングケアラーや8050問題なども「身内頼み」という意識が強い結果ですが、一方で虐待などの問題もあり「従来の家族を取り戻そう」という単純な話とも言えません。
つづく

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