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2026/01/25

1/25巻頭言「本当の王―尻馬に乗らないために」その②

(これは2026年の新年礼拝宣教の全文。希望シリーズは、終了後再開)
 「ホサナ」はヘブライ語「ホーシーアー・ナー」の短縮形で「救い主よ、今助けてください」という意味です。それが転じて「万歳!」「栄光あれ!」「神よ、救い給え!」など神への賛美や歓呼の叫びとして使われるようになっていました。民衆は、「ロバに乗る新しい王」の登場に「万歳!万歳!」と歓喜の声を上げたのです。
 彼らは知っていました。「馬に乗った王」がこれまで何をしてきたのかを。「馬に乗った王」が民衆に何を強いてきたのかを。日々、軍馬に乗るローマ兵に蹂躙されてきた民衆は「馬に乗る」ということが何を意味しているかを知っていたのでした。もしあの日、イエスが馬に乗って現れたなら彼らの歓呼は無かったと思います。だから民衆は「ロバに乗った王なんて情けない」と決して思いませんでした。「私たちが望むのはもっと強い王様だ」と言いませんでした。「ロバに乗る王」、これこそが自分たちの望む王だと民衆は喜んだのです。
③馬に乗る王
 翻って今日の私たちの事を考えると私は少々不安になります。それは、もし「ロバに乗った王」が目の前に現れたら私たちは、その方を歓迎するだろうか、あの民衆のようには歓迎しないのではないかと。今世界のあちこちで馬、しかも「強靭な馬に乗る王」が登場しています。そして多くの民衆がこれら「馬に乗った王」を歓迎し、支持しています。今の民衆が望むのは、強い王であり、相手を力でねじ伏せるようなリーダーです。アメリカでも、ヨーロッパでも、そして日本でも現にそのような「馬に乗る王」が民衆の支持を集めています。
 昨年、「存立危機事態」をめぐる議論が国会でありました。その後、日中関係は最悪の事態が続いています。「存立危機事態」は、2015年の安保法制改悪の中で創られた概念です。あの時、SEALDsなどを中心とした大きな反対運動が起こったことを多くの人が記憶しておられると思いますが、あの法改悪によって「集団的自衛権」が認められ、その条件とされたのが「存立危機事態」でありました。すなわち「わが国と密接な関係にある他国に対する武力攻撃が発生し、これによりわが国の存立が脅かされ、国民の生命、自由及び幸福追求の権利が根底から覆される明白な危険がある事態」です。そう判断された場合、日本が攻撃されていなくても自衛隊による武力行使ができることになりました。ちなみに「存立危機事態」の認定と自衛隊の出動は内閣が閣議決定し、原則として事前に国会の承認が必要とされています。
 今回は、あくまで想定の議論ですが、ただわが国の首相が国会において「台湾有事は日本の存立危機事態になり得る」、つまり「中国が台湾を武力攻撃したら、日本が直接攻撃されていなくても日本は中国を武力攻撃することはあり得る」と表明したことになります。直接侵略されたわけでもない。しかも台湾と日本は交流はあるが国交はない(1972年に日本が中国と国交を樹立した時に台湾とは国交を断絶している)。当然、軍事的な同盟関係でもありません。にもかかわらず「日本は中国と戦争しうる」と国会で語ったのでした。
つづく

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