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2021/02/28

2/28巻頭言「光は闇の中に輝く―コロナの中で考えたこと その③」

(カトリックの雑誌「福音宣教」一二月号に寄稿しました。)
この視点を与えてくれたのは一人のホームレスだった。活動開始直後、中学生による襲撃事件が頻発した。被害者の男性は「何とかして欲しい」と窮状を訴えつつ、「しかし真夜中にホームレスを襲いに来る中学生は、家があっても帰るところがないんじゃないか。誰からも心配されていないんじゃないか。俺はホームレスだからその気持ち、わかるけどなあ」と告げたのだ。中学生には家はあるのでハウスレスではない。しかし、「帰るところ」「心配してくれる人」はいない。彼はそれを「俺と同じホームレスだ」と言う。この出会いが抱樸の30年の視点を定めた。コロナ感染を避けるために私たちは他者と極力距離を取った。「ステイホーム」という言葉も日常となり一年が過ぎようとしている。だが、それは本当に「ホーム」だったか。「ステイハウス」に過ぎなかったのではないか。コロナ感染も怖いが「ひとりになること」はもっと怖い。コロナを生き延びた後、「自殺」に追い込まれる。「ステイハウス」をしながら「ホーム」をどう確保するかが問題だ。なぜならば、人は独りでは生きていけないからだ。
三、人間とは何か?―ステイホームで考えた
神は端的に人間とは何かを語っている。「人がひとりでいるのは良くない。彼のために、ふさわしい助け手を造ろう」(創世記2章8節 口語訳)。「ひとりでは良くない」。これが人間だ。私たちは、いのちを守るために「ステイホーム」をした。だが、すべての人がステイホームをすると人類は滅亡する。なぜならば、「ステイホーム」が成立したのは「アウトホーム」で働く存在、つまり医療従事者をはじめエッセンシャルワーカーと呼ばれる人々がいたからに他ならない。「ステイホーム」期間中、誰がゴミを収集し、誰がライフラインの管理をしていたのか。私たちは「助け手」を必要とする相対的な存在であることは、天地創造以来変わることのない人間の本質だ。
さらに進化論を巡る最近の論説を紹介したい。サルが進化して人間になった。これが進化論の基本である。カレン・ローゼンバーグという古人類学者は、サルと人間の違いは出産にあるという。サルの母親は四足歩行の骨格の形、あるいは子どもの頭の小ささから、一人で赤ちゃんを産むことが出来る。しかし、人間は直立歩行となり、脳が発達した結果、超難産となり、ひとりでの出産が困難になった。それで出産を助けてもらうため家族や社会を作った。これが進化だと彼女は説く。進化は、より優れた状態への変化を指す言葉だ。前の世代が出来なったことを次の世代ができるようになる。これを進化と言う。だから「直立歩行」や「言葉を話す」こと、つまりサルにできないことを人が出来るようになったことを従来進化と呼んできた。しかしローゼンバーグ博士は、「サルにできたことが人間にできなくなったゆえに進化した」という。実質「退化」と言っても良いのだが、この「弱さ」こそが進化なのだ。    

つづく

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