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2022/01/02

1/2巻頭言「朝日WEB論座 クリスマスプレゼントの本当の意味 その③」

ひとつの家庭に複合的な問題が存在している。だから、子どもだけを支援することは出来ない。親の医療ケア、就労支援、祖父母の介護手続き、親が刑余者の場合は更生支援の手配と出所後の再就職支援。すでに紹介した通り、居住支援が必要となることもある。これらを「まるごと」引き受けるのが、NPO法人抱樸の「子ども家族MARUGOTOプロジェクト」なのである。
昨年(2020年度)このプロジェクトにつながった子どもは113名。その内「訪問型支援」を受けたのが17世帯、子ども37人。訪問型で始まり、その後市民センターでの「集合型」に移行。さらに学校に通うようになった子どももいる。
2015年度~2020年度の6年間で中学三年生は53人いたが、その内不登校が36人だった。高校に進学した生徒は50人。残りの3人の内、2人が訓練校、1人が家事手伝いとなった。入学後も中退防止に向けた継続的支援を実施し、42人が当初入学した高校を無事に卒業した。途中退学をした8人については、4人が転入学を果たし、4人が就職した。大学生となった先輩が後輩の面倒をみるというケースもある。
こうした支援を続けるには苦労が多い。一人ひとりに合わせた支援が必要だし時間もかかる。少ないスタッフが身を粉にして日々取り組んでいるが、世代を超えた支援には長い時間が必要だ。さらに、縦割りが当たり前の行政システムにとって、「MARUGOTO」は苦手なスタイルだ。
小中学生は教育委員会、15歳以上は子ども家庭局、親が鬱(うつ)なら保険福祉局、就労支援は労働局、働けないなら福祉事務所、刑務所収監中なら法務局等々に担当がわかれ、これらを一括する受け皿の役所がない。だから、「MARUGOTO」支援にはお金が付かない。使える制度がないからだ。
NPO抱樸ではこのプロジェクトを遂行するため、毎年1,200万円以上の資金を必要としている。これをすべて寄付で賄っているのが現状だ。いただける民間の助成金なども活用させてもらうが十分ではない。「出会った責任」を果たすため、踏ん張っている。「お金がないから今年はなし」とは言えない。それでもこの六年間、多くの人の支えによってプロジェクトは継続できている。
虐待の末にNPO法人抱樸にたどり着いた子たちも大人になって変わっていく。来た当初、誕生日を忌避した彼女は二回目の誕生日を笑顔で迎えた。「生きててよかった」。彼女は、その日そう挨拶をした。人は出会いによって変わる。
結婚して親になった子もいる。出会った日からすれば大きな一歩だ。しかし、それは新しい苦難の始まりでもある。親とは何か、育てられるとは何か、愛されるとは何か。誕生日もクリスマスもお正月も経験できないまま親になった彼らは、戸惑いの中で育児に向き合うことになる。

つづく

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