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2018/12/30

12/30巻頭言「支援活動三〇年―『続ける』ことと『変わること』」

 1988年12月21日北九州においてホームレス支援の炊き出しパトロールがスタートした。あれから30年。これだけ長く活動が続いたことに戸惑いを覚えている。というのは2000年にNPO法人となった際、理事長就任あいさつで「一日も早い解散を目指し頑張る」と言ったからだ。こんなNPOが活躍する必要が無くなることが重要と考えた。あれから18年。まだ解散できない。
 一方で30年も続いていることに感動を覚える。その最大の要因は、出会った人々の懸命に生きる姿だったと思う。路上からの自立者は3,300人を超えた。自立率も地域での生活継続率も共に9割を超えている。6割が就労自立。路上で亡くなった人もいたが「悼む」という恵みをいただいたと思う。活動は制度外が主だった。故に常にお金のことで苦労しているが、「出会った人本位に偏ることが出来る自由さ」を与えられた。そして、寄付に頼らざるを得ない分、支えてくださる人の有難さ、「助けて」と言える恵みを実感した。改めて感謝したい。
 「一日も早い解散」と言ったが、解散できない理由は、社会がますます悪い状態となっているからだけでもない。それは、30年の歩みの中で何が大切かを考えた結果でもある。当初は、「問題解決」が目的だった。しかし、今はそれ以上に大事なことを見出した。大体「問題解決」である限り、「支援者と被支援者」という枠組みが超えらず、ややもすれば支援者は上から目線になる。それよりも私達が大切だと思えたのは「共に生きる」ということだった。「出会った責任」がお互いに生じる。そういう「支援」を超えた「関係」を大切にするということだ。となると「続ける」というのは当然の結果だったと思う。抱樸が目指すのは「問題解決型」ではなく(と言うと言い過ぎかもれないが)、「伴走型」、すなわち「つながる」ことに最大の価値を見出す活動。問題が解決しなくても「つながる」ことが重要だった。そういうことで30年も続く活動になった。当然、苦労も多かったが、それを「お互い様、当然のこと」と喜んできたように思う。
 「続ける」と言っても30年間同じことをしているわけではない。続けるということは、変わり続けるということに他ならない。具体的な誰かと共に生きていく中で、お互いに変わっていく。僕自身、始めた時は25歳だったが、今は55歳、だいぶくたびれたが、少しだけ「落ちついた」(笑)。長く続けるコツは、変わり続けることだ。ホームレス支援から始まった活動は、現在では生活困窮者、若者、障がい者、高齢者、刑余者、子ども家族など22の事業に広がった。抱樸は、これからも変化していく。
 さて、30年目の12月が終わろうとしている。新しい年、どんな出会いがあるだろうか。出会った人に、また変えられていく。私達は、そうやって変わり続ける。そして、その中で「無くてならぬものは多くはない。いや一つ」(ルカ10章)というイエスの言葉をかみしめることになる。

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